お客様に喜ばれる、肌になじむネイルカラーの選び方

 指先が美しく見えるネイルカラーってどうやって選べばいいんですか?

 

ネイルカラーの話題になったときに、よく聞かれる質問の一つです。そのときに、まず考えるべきなのは、お客様の手の色特性を見極めること。

いわゆる、お客様の肌になじむ色を見つけることが大切です。肌なじみの良い色とは、ネイルカラーと肌が調和している状態をいいます。ぴったりのネイルカラーをのせたときには、肌に艶を感じたり、指がすっきりと細長くキレイに見えます。指先に乗せる色で、手全体の見え方が大きく変わることがあります。スラッとスマートに見えたり、浅黒くくすんで見えたり。選ぶ色によって、肌の見え方が変化します。

顔映りで似合う色を診断する「パーソナルカラー」がありますが、顔と手の肌の色が違う方も多くいらっしゃいます。肌なじみの色を診断するためには、大きく「色み」「明るさ」「質感」の3つの軸で、手の色を分析していきます。

今回は、ネイリストが、身につけておくと、お客様の信頼度が増す、肌なじみカラーチェックの方法をご紹介します。

【色み分析】 肌色には大きく分けて2つの種類がある

肌色には大きく分けてブルーベースタイプとイエローベースタイプの2つの種類があります。
それぞれの特徴に、より当てはまる方がお客様のベースカラーとなります。

■ブルーベースタイプ

ブルーベースは、青みがかった色が、肌を白く透明感があるように見せるタイプを指します。 どんな色みにも、青を少し足した色を想像してもらうとよいです。赤ならワインレッドピンクなら桜ピンクやショッキングピンク。黄色はレモンイエロー 緑は青緑。紫も全般得意です。 

■イエローベースタイプ

イエローベースは、暖かさを感じる、黄色みを帯びた色が、肌を健康的に見せるタイプです。 調和しやすい色は、どんな色みにも、黄色を足した色です。赤なら朱赤。ピンクはサーモンピンク、ピーチピンク。オレンジが全般得意で、緑は黄緑、紫だったらすみれ色がイエローベースの肌になじむ紫になります。

肌の色以外にパーツの多い、お顔の場合は、瞳、赤み、毛色、顔全体の印象など総合的に見て診断しますが、手指の場合は、爪の際(きわ)の部分、指の関節部分、手の甲のくすみや赤みをチェックすると良いです。 例えば、イエローベースのネイルカラーがNGの場合は手指に変な赤みを感じたり、黄ばんだ印象になったりします。 ブルーベースのネイルカラーがNGの場合は血色の悪い青白さを感じたりします。 人によっては、どちらとも似合うニュートラルタイプもあります。そのタイプの方は、色みは特に気にすることなく、幅広く楽しめます。

【明るさの分析】 肌と同じくらいの明るさか、やや暗めのネイルカラーが1番馴染みがよい

明るさの指標として分かりやすいのがモノトーン(無彩色)です。白が最も明るくて、黒が最も暗く、その途中に何段階もグレーがあります。色がついているものにも明るさがありますが、色が邪魔をして、少し分かりにくいかもしれません。同じ明るさの色とは、白黒コピーで出力したときに、同じ明るさ(暗さ)の灰色になります。 肌と同じくらいの明るさか、やや暗めのネイルカラーが1番馴染みがよいです。日焼けをした夏の終わりには、いつも使っている色が浮いて見えるのは、馴染む明るさが違っているからです。顔の日焼け止めは心がけますが、手はうっかり日焼けをしてしまうことが多いです。 季節によって変わる肌色に合わせて、ネイルカラーの明るさを調整することで、色浮きの問題は解消できます。もしくは、明るさの差を大きく離して、コントラストをつけるのもアリです。例えば、肌の色が白い人は、ダークな色を。肌の色が暗い人には、シャーベットトーンや、アイシートーンと呼ばれる白っぽい色をあえて使うことで、個性的なメリハリのある印象的な指先を作ることもできます。

【質感の分析】 肌の見えを左右する、色のテイスト

肌の見えを左右する、色のテイスト、質感です。クリアで艶のある清色と、灰色が混ざってソフトな濁色。クリアな色は、肌に艶とハリを感じさせますし、ソフトな色は、落ち着きとなめらかさを感じさせます。スモーキーやダスティと呼ばれる、にごり色はソフトな色に分類されます。

こんな場合はNGです。
●クリアNG→色だけが目立って派手、手が硬く感じる
●ソフトNG→手が老けてみえる、乾燥したようなパサつきを感じる
お客様の手の色特性を見極めておくと、いつでも肌なじみの良いネイルカラーを提供することができます。ただ、お客様が入れてみたい色は、極力叶えてあげたいところです。ネイルカラーは、手の中で色の分量としては少ないので、一本苦手な色であっても、他の色との組み合わせ方で取り入れることは可能です。

お客さまの願いをカラーで叶える一味違うネイリストへ

流行りの色にチャレンジしてみたいけど、私の手に似合うかしら? 肌なじみには合わないけれど、流行色を取り入れたい!

数々のお客様のリクエストに応えたい...でも色に関しては感覚で提案していた方。お客様の手の色特性を見極めておくと、いつでも肌なじみのネイルカラーを基準に、理論立てていネイルカラーの提案ができるようになります。色の組み合わせ方の知識も併せて身につけると、更にお客様への提案が幅広くなるでしょう。そのためには色彩の基礎をしっかり押さえておき必要があります。

今後も「選ばれるネイルストになる」ためのカラーの使い方の記事をご紹介していきます!